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2010/07/14 (Wed) 谷崎潤一郎的陰翳礼賛

 掃除してたら見つかった6年前のミニレポート。毎週適当なテーマでA4用紙1枚のレポートを書くという課題でした。見返してみるとかなりいい加減なので参考にしたりはしないで下さい(笑) 結論も勇み足。



谷崎潤一郎的陰翳礼賛

 谷崎潤一郎の陰翳を礼賛するという姿勢はどのようにして生まれ、またその実態はいかなるものなのだろうか。
 評伝によると、青少年時代は神童として持て囃され、尊敬する永井荷風に認められ文壇の寵児となり、晩年まで常に複数の女性に囲まれて過ごした彼の人生に、華やかさは感じられても陰翳は見あたらない。
 西野大輔は谷崎の「エキゾチシズム」について、「海外体験の欠乏ゆえにこそ、かえって異文化へのあこがれを育んだ」と述べている。谷崎は中国・朝鮮以外に海外経験は無く、それが西洋に対するエキゾチシズムを生み出したという指摘であるが、同時にそれは「一種の絵空事であった」と断っている。
 谷崎の陰翳礼賛も「エキゾチシズム」と同じように、彼自身の華やかな私生活の反動なのだろうか。ドナルド・キーンは谷崎邸の「真っ白で極めて衛生的」なトイレに失望し、また新宅の設計を頼まれた建築家が「陰翳礼賛」の通りに設計しようとすると、「そのような家には住みたくない」と返したという逸話がある。さらに、晩年の谷崎は「いつも部屋をもっと明るくするよう要求」していた。
 彼にとっての陰翳礼賛はあくまで文学上のポーズであり、「エキゾチシズム」同様、ある種の絵空事に過ぎなかった。

引用文献
千葉俊二編『別冊国文学 谷崎潤一郎必携』(学燈社、2001年11月)
ドナルド・キーン『二つの母国に生きて』(朝日新聞社、1987年1月)

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